幾何学的代数勉強会#1 実施報告(特許、GAViewerの使い方)

この投稿は連載:「幾何学的代数勉強会」(全10回)の第1回です。

興味の有りそうなメンバーに声をかけて幾何学的代数についての勉強会をはじめました。初回は特許とGAViewerをテーマにしました。2018/03/02に無事実施できましたので内容の紹介をします。また、今回の勉強会はオンライン開催・YouTube動画公開など実験的な取り組みを取り入れていますので、その点についても少し触れたいと思います。

勉強会の内容

テーマは以下の2つでした。

  • 幾何学的代数に関する特許とアメリカの特許制度(坂手)
    • 幾何学的代数の商用目的での使用を制限する特許が存在します。
    • 該当の特許そのものについて紹介。理解はしきれていませんが特許を読む場合の参考になるかと思います。
    • 該当の特許は年金(維持費)の未納により2017年に失効しています。
    • ただし、特許の権利回復の手段が存在するため、2022年までは注意が必要です。
  • GAViewerの使い方(kkojimaさん)
    • 幾何学的代数の電卓的な使い方ができ、結果をグラフィカルに表示するツールGAViewerの簡単な使い方を紹介しました。
    • 変数、関数定義、画面上での操作などについて触れています。

詳細を知りたい方は、以下のスライドと動画(勉強会の録画)をご参照ください。

 

勉強会に取り入れた実験的な取り組み

動画を見られた方はすでに気づかれているかと思いますが、この勉強会はオンラインで開催しています。最初はうまく行くか不安でしたがよい勉強会になったと思いますので主な取り組みを箇条書きにします。

  • YouTube Live(旧Hangouts OnAir)を使用してオンラインで集まって勉強会を実施しました。4名参加していますが全員違う場所にいます。
  • 動画を録画・公開しています。
  • 時間の取れるタイミングで短時間開催(約1時間を目指しましたが、実際には90分程度になりました)。
  • Slackで情報共有しています。

特に挑戦的な取り組みは全員違う場所にいる点でした。今まで勉強会を中継したり、勉強会に遠隔地から参加(発表含む)したりすることはあったのですが、そもそも全員が違う場所というのは私にとって初めての取り組みでした。全員が違う場所にいることでいくつかメリットが生まれました。

  • 会場のような中心がないため、参加者が疎外感を感じることなく対等に参加できました。
  • 対等な参加によって、対等に意見できました。(少人数という点も影響したかもしれません)
  • 見たいところが見えない、声が聞こえないということがほとんど起きませんでした(会場が中心だとカメラやマイクの調整が大変です)。

もちろん対面して交流することによって得られるメリットもたくさんあるとは思うのですが、オンラインでのメリットを多く感じることができた勉強会でした。オンラインで普段は実施して時々オフラインで集まると、より面白さが増しそうです。私を除く3名の参加者は実は今はお互いに面識がないのです。みんなが一同に会する時のことを考えるとワクワクします。

現在はメンバーを限定して勉強会を開催していますが、仕組みとしては、YouTube OnAirを使っているためリアルタイムに不特定多数の人に中継することも可能です。まだオンラインでの勉強会に慣れていない都合でおそるおそるの部分があり、すぐに中継することはできませんが(というかそもそもそんなに需要がなさそうな気もします)、別の勉強会ではそういった使い方をしてもいいかもしれません。

参加できなかった人はあとから動画と資料を見て追いつくことができます。もう少し慣れるまで今のメンバーで進めていきたいと考えていますが、慣れてきたらオープンに参加できるようにするかもしれません。

動画の最後で触れていますが、次回の勉強会は金谷先生の「幾何学と代数系」の5章を各自読んだ上で、当日よくわからない点などを議論する場にする予定です。

今後も隔週くらいの頻度で実施していきたいと思いますので、都度報告を上げるようにします。

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